
マイナンバーカードと免許証が一体化!メリットや注意点、企業への影響は?
2025.4.1
マイナンバーカードと免許証が一体化!メリットや注意点、企業への影響は?
この記事では、2025年3月から実施されるマイナンバーカードと運転免許証(以下、免許証)の一体化について、わかりやすく解説しています。一体化することのメリットや注意点のほか、一体化に伴って企業にどのような影響があるのかについて紹介しています。マイナンバーカードと免許証の一体化について詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
マイナンバーカードと免許証一体化の概要

2025年3月24日より、マイナンバーカードと免許証が一体化され、免許証情報はマイナンバーカードに記録されるようになります。免許証情報が記録されたマイナンバーカードのことを、「マイナ免許証」といいます。マイナ免許証に記録されるのは、以下の情報です。
これらの情報は、これまでの免許証では外面に記載されていました。しかし、マイナ免許証では搭載されているICチップに記録されます。マイナンバーカードと免許証の一体化は、運転免許証所持者の任意です。そのため、ドライバーは以下の3つの選択肢から好きな方法を選べます。
1.マイナ免許証を所持する
2.これまでの免許証を所持する
3.マイナ免許証とこれまでの免許証の2種類を所持する
今後、マイナ免許証の普及に伴い、これまでの免許証が廃止される可能性もあるでしょう。
マイナンバーカードと運転免許証を一体化する大きな目的は、コストの削減と手続きの簡略化です。マイナ免許証が普及することでオンライン化が進み、窓口業務の負担軽減や手書き書類の減少が期待できます。
マイナンバーカードと免許証一体化のメリット

マイナンバーカードと免許証の一体化には、さまざまなメリットがあります。それぞれについて詳しく解説します。
マイナンバーカードと免許証が一体化することで、免許証を持ち歩く必要がなくなります。また、マイナンバーカードを健康保険証と紐付けすれば、マイナンバーカード1枚持っておくだけで身分証明書、健康保険証、運転免許証などさまざまな役割を果たしてくれます。
マイナ免許証に切り替えることで、引っ越しの際の住所変更や結婚して名字を変更する際の手続きが簡素化されます。これまでの運転免許証の場合は、住所や氏名変更の際は自治体で届けを出したのちに、警察署や運転免許センターで住所や氏名の変更手続きを行わなければなりませんでした。
一方、マイナ免許証では自治体に届けを出せば住所や氏名の手続きが完了するため、警察署や運転免許センターにわざわざ行く必要がなくなります。
引っ越しの手続きでバタバタしていて、うっかり運転免許証の住所変更を忘れていた、という経験をしたことがある方は多いのではないでしょうか。その点マイナ免許証なら、引っ越しの手続きで自治体に行った際に合わせて住所変更ができるため便利です。
マイナ免許証に変更すれば、更新時の講習をオンラインで受けられます。これまでの運転免許証の場合、更新の際は運転免許センターに出向いて講習を受けなければなりませんでした。
しかし、マイナ免許証ならスマホやタブレット、パソコンから自宅など好きな場所で講習が受けられます。仕事などでまとまった時間が取れない方にとって、オンライン講習は大きなメリットになるでしょう。
ただし、オンラインで受けられるのは講習だけで、視力検査や写真撮影などは運転免許センターおよび警察署で行われます。また、オンライン講習を受けられるのは無事故・無違反を継続している「優良運転者」と、違反点数3点以下の交通違反1回のみの「一般運転者」だけです。人身事故を起こしたり、交通違反を数回行ったりした「違反運転者」はオンライン講習を受けられません。
。マイナ免許証はこれまでの運転免許証に比べると、新規取得手数料が安くなるというメリットもあります。実際の金額は以下のとおりです。
これまでの金額 | マイナ免許証 | これまでの運転免許証 | マイナ免許証+これまでの運転免許証 | |
新規取得手数料 | 2,050円 | 1,550円 | 2,350円 | 2,450円 |
更新手数料 | 2,500円 | 2,100円 | 2,850円 | 2,950円 |
また、対面講習の受講料は優良運転者講習が500円、一般運転者講習が800円なのに対し、オンライン講習の受講料は一律200円とこちらも安くなります。
出張などで更新期間中は居住地県外に出ている人でも手軽に免許更新ができる点も、マイナ免許証の大きなメリットです。
居住地以外の都道府県で免許更新することを「経由地更新」といいます。これまでの運転免許証の場合、経由地更新が可能なのは優良運転者のみでした。一方、マイナ免許証では優良運転者だけでなく、一般運転者も経由地更新が可能です。
また、経由地更新の対応期間も延長されます。これまでの運転免許証で経由地更新ができる期間は、更新期間の初日から誕生日まででしたが、マイナ免許証なら更新期間初日から有効期間の末日まで対応可能です。
さらに、これまでの免許証では、経由地更新をしたあとに居住地に戻って免許証を作成しなければなりませんでしたが、マイナ免許証は更新手続きが即日完了するため居住地での手続きは不要です。
マイナンバーカードと免許証一体化の注意点
マイナンバーカードと運転免許証を一体化することでさまざまなメリットを受けられますが、一方でいくつか注意したい点もあります。マイナ免許証を作成する際は、デメリットがあることもしっかり理解しておきましょう。
まずはマイナンバーカードを発行する必要がある
マイナンバーカードを持っていない人は、まずマイナンバーカードを作成しなければなりません。マイナンバーカードは、自宅に送られてきた「交付申請書」に必要事項を記入して専用封筒で郵送するほか、スマホや街中の証明写真機などで申請するなどさまざまな方法があります。
しかし、申請したからと言ってすぐに出来上がるわけではありません。1か月程度の期間がかかるため、そのあいだはマイナ免許証を作成できません。場合によっては、運転免許証の更新を終えたタイミングでマイナンバーカードができあがる場合もあるでしょう。
また、マイナンバーカードの受取は自治体の窓口など指定の場所に行く必要があります。マイナンバーカードを持っていない方がマイナ免許証を作成する場合、少なくとも1か月以上かかると考えておくほうがよいでしょう。
情報漏えいのリスクがある
マイナンバーカードには個人情報が記録されているため、紛失したり盗難に遭ったりした場合、個人情報が漏えいしたり、悪意のある第三者によって悪用されたりする恐れがあります。
また、紛失したり盗難に遭ったりしなくても、人的ミスやサイバー攻撃などで個人情報が流出する可能性もあるでしょう。
特に、マイナンバーカードと運転免許証を一体化してマイナ免許証として利用する場合、持ち歩く機会も多くなるため、その分リスクも高まります。持ち歩く際は細心の注意を払い、失くさないように気をつけましょう。
紛失すると再発行まで時間がかかる
マイナンバーカードを紛失した場合、再発行におよそ1か月半かかります。万が一マイナンバーカードを
紛失した場合は、ただちにマイナンバー総合フリーダイヤルに連絡し、マイナンバーカード機能停止の手続きを取ります。
そのうえで警察に遺失届・盗難届を提出し、受理番号を控えておきましょう。その後、住民登録している市区町村の自治体窓口で、再交付の申請を行います。
このように、マイナンバーカードを紛失してしまうと、手続きが非常に面倒です。マイナ免許証しか取得していない場合は、再発行まで車の運転ができません。仕事などで車の運転が必須の方は、念のためにマイナ免許証とこれまでの運転免許証の2枚を所持しておくと安心でしょう。
有効期限がわかりづらい
マイナ免許証には、券面にマイナンバーカードの有効期限は記載されていますが、運転免許証の有効期限は記載されていません。そのため、運転免許証の有効期限が確認しづらいというデメリットもあります。
マイナンバーカードの有効期限を運転免許証の有効期限だと勘違いをすると、期限切れになってしまう恐れもあります。運転免許証の有効期限が近づくと、自宅に免許更新の通知はがきが郵送されます。しかし、引っ越しなどで住所変更していない場合は手元に届きません。
マイナ免許証を利用する場合は事前に住所変更が済んでいるかどうかを確認し、確実に通知はがきが届くようにしておきましょう。このほか、マイナ免許証の有効期限を確認する方法は以下の3通りあります。
いずれにせよ、ご自身の運転免許証の有効期限は必ず把握しておきましょう。
併用する場合、更新が複雑になる
マイナ免許証と運転免許証の2枚を所持する場合、有効期限は異なります。そのため、それぞれのタイミングで更新手続きを行わなければいけません。現時点では、併用する場合の更新手続きの詳細はまだ発表されていません。そのため、1枚のみを所持するよりも手続きが複雑になる可能性も大いにあります。これまでの手続きよりも手間が増えると認識しておいたほうが、いざというときに慌てなくて済むでしょう。
マイナンバーカードと免許証一体化の企業への影響は?
マイナンバーカードと免許証が一体化することで、企業もさまざまな対応が迫られます。ここでは、具体的にどのような影響が考えられるのかを解説します。
従業員の免許証情報の確認
これまでの免許証は、情報がすべて記載されていたためひと目で内容が確認できますが、マイナ免許証には必要な運転者情報が記載されていません。そのため、従業員のマイカー通勤を承認している企業や、業務で車の運転が必要となる企業は、マイナ免許証のみを所持している従業員の免許証情報をあらためて確認する必要があります。
具体的には、下記をプリントアウトして提出してもらいましょう。
また、マイナンバーカードの有効期限もあわせて確認します。前述したとおり、マイナンバーカードと運転免許証の有効期限は異なるため、たとえ運転免許証の有効期限内でもマイナンバーカードの有効期限が切れていれば、無免許とみなされる可能性があります。
従業員が無免許状態にならないように、これらの情報をしっかり把握しておきましょう。
システムの導入やアップデート
職種によってはICカードリーダーやシステムの導入、アップデートも必要です。たとえば、レンタカー会社の場合は、レンタカーを利用するお客様の免許証情報を事前に確認しなければなりません。
お客様がマイナ免許証しか所持していない場合、ICカードリーダーがないと免許証情報の確認に手間取ったり、お客様に提出していただく書類が増えたりします。確認に時間がかかったり手続きが面倒だったりすると、顧客離れにつながる恐れがあります。このような事態を避けるためにも、マイナ免許証にスムーズに対応できるシステムを導入したり、アップデートしたりすることが大切です。
まとめ
マイナンバーカードと運転免許証の一体化によって、運転免許証の更新や各種手続きが簡単になる一方、これまでの運転免許証とは異なる手続きが必要になるため注意が必要です。特に企業の場合、マイナ免許証への移行に伴い、従業員の免許証情報の確認やシステムの導入などの対応が必要になるでしょう。
また、今後マイナンバーカードはさまざまな用途で活用されることが予想されるため、マイナンバーカードに関する正しい知識を身につけておくと大いに役立つでしょう。
全日本情報学習振興協会では、マイナンバー実務検定試験を実施しています。試験を受けることで、今後ますます活用の幅が広がるマイナンバーについての理解が深まるとともに、適切な取り扱い方法が身につくでしょう。気になる方は、ぜひ公式ホームページをチェックしてみてください。